ギターは学生時代からバンド活動をしながら弾いていて、大学生の時には何か好きな音楽関係の仕事をしたいと思っていたんですよね。
就職活動期にはレコード会社に入りたいと思っていたんですけど、非常に就職難な時代だったこともあってその希望は叶わず、1年間就職浪人をしてたんです。その時に暇だったのでアルバイトを探したら、Fender製品のアフターサービス(※)って仕事を見つけたんですよ。
(※)竹田さんはアフターサービスでも楽器修理が主な役割だったそうです
-元々はそうだったんですね!
元々は修理の仕事がこの業界に足を踏み入れたきっかけでしたね。
それで修理や改造をしていて、楽器の構造や仕組みなんかもわかってきたところで、その会社を辞めて友達とスタジオ経営を始めたんですよ。
スタジオの仕事は店番をしている時なんかは暇ですから、前の仕事で知り合ったギター関連のパーツ類を扱っている会社の人とのご縁もあり、暇な時間に店の奥でギターを作り始めたわけです。これを買ってくれるお客さんがいたので、ギター作りが仕事になっていったんです。
-ギターの修理やご自身で研究してギターが作れるというのは、センスが素晴らしいとしか言いようがないですが、竹田さん自身が思われるセンスというのはどういったものですか?
難しい質問ですが、ひとつには「どれだけ何かに気付けるか」という点にあると思うんですよ。
ギター作りに限ったことではないですが、何においてもある一定の決まった作業があるじゃないですか。そういう作業をしながら「今までこうやってたけど、こうしたほうがいいんじゃないか?」みたいなことがよくあって、そういうことに気付けるかどうかが所謂センスだと思います。
昔作った楽器が修理などで戻ってくることがあるわけですが、それを今の知識や技術を使って新品時よりもいい状態にして返すことができるんです。そういうことも大切だと思って取り組んでいますね。