PCI Japan Interview

※訪問時には新型コロナウィルス感染防止の為、細心の注意を払い感染対策を講じた上で撮影・取材を行っております。

今回はPCI Japan(株式会社プロサウンドコミュニケーションズジャパン、以下PCI)の黒川社長と渡辺店長へのインタビューとなります。
PCI様とは業務提携を行う旨を先日プレスリリースさせていただいており、既にXoticのギターなどがレンタル、購入できます。
黒川さんと渡辺さんの楽器にかける想いを、紹介いたします。
 

楽器業界で働こうと思ったきっかけを教えてください

黒川さん:
ギターを元々好きで弾いてました。
高校2年生くらいに将来のことを考えた時、ミュージシャンとかになったりするスキルはなかったけど、ただ楽器が好きだったので、作る方に行きたいなと思ったのが始まりなんですよね。
 
僕は北海道出身なのですが、北海道には作る方の専門学校がなかったので、仕方ないので東京に出てきて、Sonicの竹田さんが先生をやっている国立音楽院に入ったんですよ。なので竹田さんは僕にとっては師匠で恩師ですね。
 
PCIも竹田さんが立ち上げた人を紹介してくれて、何でもやるなら入っていいよということで、アルバイトから入ったんですよ。最初はコピー取りから、検品、発送、電話番など何でもこなし、気付いたら日本側の代表になっていました。
 
渡辺さん:
俺はね、1990年代の終わりにプレイヤーを目指して代々木の専門学校でギターを勉強していて、そこから一番近かった新宿のROCKINNに通ってたんですよ。あそこの3階が別格に扱っている商品が個性的で、あとは渋谷のギタステ(注:池部楽器さんのギターズステーション)が好きで通ってたんだよね。
 
それで学校卒業した後に働こうかなと思った時に、たまたまその新宿ROCKINN3階のフロアのバイト募集があったので、すぐそこで働いていた店員に声をかけて、バイトから入って、ずるずるとそこから20年近く働いたよね。
 
アルバイトを初めた頃は、プレイヤーを目指して日銭を得るために働いていたんですか?
渡辺さん:
そうだね。でも20歳くらいのギタリストになりたいなんつーのは、今思えばチャラチャラしたもんだから、本気で目指してたら、その技術があったら、バイトして目指すなんてことはしてないと思うんだよね。今考えればね。
 
黒川さん:
機材を安く買えるからってのもあったんじゃないの?最初は。
 
渡辺さん:
目指すは目指すだけど、もしかしたらその頃にはもうギタリストとして食っていくことを考えてなかったかな。結局バイトを始めてみたら、楽器屋の方が面白くなっちゃったんだよね。
 
今は社長と店長のお二人ですが、当時は黒川さんはPCI(Xotic)の営業で行って、渡辺さんが店員としていて、出会ったんですよね
黒川さん:
(2000年過ぎたあたりの)当時はバンドブームも終わって、景気良くない頃だったんだよね。でも新宿と渋谷の店は特殊で、海外から入ってきた楽器をまず日本で扱う、まず持っていく場所だったね。その時の仕入れ担当はフロア長で、渡辺さんより上の人がやってくれてたね。「入れるからなべ売っといてね」って感じだったの?
 
渡辺さん:
そうだよ。俺ら売り場の上の人は、何人か入れ替わったりもしたけど、基本的には部下に任せてくれる人だったんだよね。俺ら部下たちもそれなりに売ってたから、いいのが出たら仕入れて売るっていうのが成り立ってたよね。
 
黒川さん:
PCIが初めの頃はギターはほとんどなくて、ペダルが唯一で始めたくらいかな。
 
渡辺さん:
PCIができたばかりの頃は、ベースも作ってたけど、世の中に出たのはペダルくらいだったよね。AC Booster、RC Boosterってのがその時ヒットしたね。
 
黒川さん:
でも、それほど数は出なくて、新宿や渋谷の旗艦店しか買ってくれなかったかな。日本でギターが売れるようになったのは、アレンハインズや菰口くんが使うようになってからだから、ここ10年、2010年くらいからじゃないかな。
渡辺さん:
Xoticはメーカーとして地味なんですよ。その当時、Suhr、Tom Anderson、James Tylerなどの、コンポーネントブランドに入っているのか、入っていないのか、謎の位置付けだったんですよ。あまりミュージシャンの顔を前面に押し出さないメーカーだったんだよね。媚を売らないブランドだったかな。
 
でも最終的に売れたのはアーティストのイメージが付いてからかな。こっちからお金を積んでやってよ、というのは一度もやらなかったけど。アーティストが好意でやってくれたね。
 
そうやって協力を得られるのは、縁なのでしょうか
渡辺さん:
社長の人柄だったり、会社が好きで協力してくれてるのはあるかもしれない。
 
黒川さん:
ミュージシャンのためには色々やってきたかな。会社のスタイルとしては人を騙したりしないとか大切にしてるから。
貴社の理念(モットー)は、人を騙さないなど、素晴らしいことを掲げていらっしゃいます。その理念が働く皆さんの人柄に出て、居心地の良い企業、自然と協力を得られる状況を生んでいるように思います。

今後こういうことをやりたい、続けていきたいということはありますか?

渡辺さん:
黒川くんがよく言うのは、新製品って売れるけど、そこに興味はなくて、長い間それを売り続けることが大切だって言うよね。
 
黒川さん:
そうだね。長く使ってもらうことだね。新製品で1,000台買い付けて売れればヒットなんですけど、同じ台数を1日1台、3年売れ続けることをヒットと言えるんじゃないかと思ってます。新製品は2ロット目には大体残っちゃうんで。
 
渡辺さん:
それが1つの目標だよね。新製品が出て売れてやったーで終わらないように。
 
黒川さん:
それを営業力でなく、商品力で実現したいよね。
 

今回JAM²を通じて出品する楽器は、どんな点に注目して欲しいでしょうか

黒川さん:
どのギターを触っても同じセッティングになってると思うんですよね。うちからの工場出荷の際は絶対不良品は出さないように、セッティングはバッチリしてると思いますよ。楽器屋に出荷してダメだと言って戻ってきたことは一度もないですし、僕らのものは必ずここ(赤坂店)でチェックするので、何かあれば止めるからね。
 
後はアフターサービスは気を遣っていますね。出荷時のデータは全てPLEK(※)に入っているので、ネックが反っていれば元に戻すこともできますし、純正のパーツを交換することもできます。中古も例外なく対応しますよ。
 
(※)弦高、フレットの高さなど、ギターの様々な状態をスキャンできる装置。またスキャン結果を元に、フレットのすり合わせを行うことができる。
 
黒川さん:
PLEKは良く勘違いされるのですが、全自動で調整する機械じゃなくて、計測と、削ることしかできないんですよね。
 
ガソリンスタンドの洗車機のように思われがちなんですね(笑)
 
渡辺さん:
ちゃんと水気を飛ばしてくれるやつね(笑)
 
黒川さん:
リペアマンの体調次第で、楽器のリペアの結果って違うはずなんですよ。あと、先月の調整がよかったからその通りにしてくれと言われても、覚えてないんですよ、絶対に。ただそれをスキャンしておけるので、弦高が何ミリだったとか、どれだけネックが反ったかとか、分かって便利ですよね。後はアメリカからの出荷時にPLEKで測ってるから、輸送中に状態が変化していないか、データを比較して確認できますね。
 
それは自分たちへの挑戦でもありますよね。厳密に管理されてしまうので。
 
渡辺さん:
PLEKを使うことで嘘がつけないのがいいよね。リペアマンの感情じゃなくて、証拠じゃないけど、データで見て論理的に判断できるから。
 
一方でPLEKの使い道はまだ発展途上だよね。新しいモノ好きで導入したところが強いから。それこそJAM²とかが宣伝して、価値をつけていくことで武器になっていくよね。
 
ここまで徹底して管理されているのは、プレイヤーとして魅力だと思います
 
渡辺さん:
これは自社製品だからこそ、だと思うんだよね。他のメーカーは代理店がほとんどだから、輸入する人がいるだけで、それを出荷するだけだけど、Xoticは自社製品だからこそ、実現しているのかな。
最後に愛用楽器紹介をお願いします!
 
黒川さん:
Fender Stratocaster 76年製、後はGibsonのL50、こちらは36年製ですね。
なんだかんだFenderとGibsonっていう・・・(笑)。
ペダルはANALOG.MAN(KING of TONE)かな。
 
渡辺さん:
20何本かギターを持ってるんだけど、James Tylerが一番好きかな。でもライブとかに持っていくのは国産のSadowskyのテレキャスターでしたね。ペダルはCAJが好きで色々集めたけど、ライブに持って行ったのはZOOMのマルチを良く使っていました。趣味とライブを分けてましたね(笑)。
 
意外です・・・。
 
ありがとうございました!
 

《撮影・取材協力》

Xotique Japan Shop(エキゾティーク・ジャパン・ショップ)
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