Lee Custom Amplifier Interview

※訪問時には新型コロナウィルス感染防止の為、細心の注意を払い感染対策を講じた上で撮影・取材を行っております。

今回はLee Custom Amplifierの李さんへのインタビューとなります。
元々はTwitterにて、李さんからレンタルで出品したいとお声がけいただいたことがきっかけで、今回の話が実現しました。
既にLee Custom Amplifierの提供するエフェクターがJAM²からレンタル、購入できます。

本コラムの最下部に対象楽器へのリンクがありますので、ぜひチェックしてください。

では李さんがどのような想いで楽器制作を行っているのか、ご覧ください。

今の仕事を始めたきっかけを教えてください

元々はバンド活動をしていました。

その中で、色々作ったりするのが好きで、Fender Champを自作してみたことがきっかけですかね。KORGの営業に知り合いがいて、アンプを作れる人を募集していると勧められて、採用頂きVOXを手掛けるようになりました。

入社後も、仕事と関係無いところで、自宅で色々作ったりするのはずっとやっていました。エフェクターはその前からずっと作ってましたけど、最初はコピーで色々作ってましたね。

真空管アンプだと、真空管を追加してハイゲインにしたらどうなるのかとか、訳もわからずやっていました。発振させたり、感電もすげーしましたけど。

感電されたんですか(笑)

めちゃめちゃ感電しましたよ(笑)それこそ100じゃ済まないくらい。TwinReverbの修理だったと思うんですけど、1回電源入ったまま感電したのですが、それはやばかったですね。感覚的には吹っ飛ぶというか、あーって、1020秒くらい動けず真っ白になっていました(笑)

特に15年くらい前はそんな感じで、夢中で色々やってましたね。

Lee Custom Amplifierの目指す音作りについて教えてください

過去の名機の再現やモディファイを行うことが一般的ですが、李さんは真似ではなくて新しいものを作っていくイメージがあります

そうですね、初めはコピーをやったりもしていましたが、一通りやってしまうと、新しい題材が欲しくなるんですよね。

例えば、ピックアップなんかも昔ながらの使い方では同じ音しか出せないので、ラインとの組み合わせとか、ピエゾとの組み合わせとか、そういうのをやりたいですよね。

(新しいことを続けていると)技術的に新しいことも出てくるので、前の会社だったらMV50とか。あれだと1チャンネル50Wとか出せるので、4つの音色を別々のスピーカーで出すとか、そういう新しいことを目指してやってますね。

オーディオが好きで、10年以上前からオーディオマニアなんですけど。(オーディオは)一定以上の価格になると周波数のレンジもそうですけど、空間の音の出方が違いますね。徹底的に位相が乱れないようにするとか。

例えば、マーシャルの4発キャビネットだと、4KHzくらいの音は波長が短いのでお互いに干渉しちゃうんですよね。山と谷が消し合うとか。だからキャビネット近くを横切るだけで、音が変わりますし。

もしくは、逆に真正面では随分離れないと辛いとか。やっぱそういうとこで既に限界がありますね。4発キャビ自体がPAが無かった時代に、めちゃめちゃ遠くまで音を届けようとした構造のままなので、見直さないと。

だから自分が特別新しいことをしたいというよりも、ちょっとギター業界が古すぎる面はあると思います。オーディオとかは凄いところまでいっているのにね。

ギターの場合は50/60年代がベストと言われ続けて変わらない。でもそれはこうするといいんじゃない?というのを示していないから、でもあるんではないかと。

例えば、エディヴァン・ヘイレンはずっとアップデートし続けてるし、レスポール最強とか言ってないし。そういう姿勢は大事だと思いますね。

例えば、クリーンでオーディオに近いサウンドをやろうとすると、今のピックアップじゃ無理ですし。いわゆるヴィンテージクリーンの設計では、それはそれで凄く良いですけど、限界もあるとかがあって。

スピーカーと、アンプと、ピックアップを見直して、ギターの弦の振動をどう表現出来るかに関して、考えていますね。将来的にはそういうところを見直すことをやろうと思っています。

李さんはKORG時代に、amPlugMV50を手掛けられています。あれはギターの練習環境として画期的だったと思います。私も当時愛用させていただきましたが、新しい楽器のインフラを作られていると感じました。

ありがとうございます。
そういう意識は常に持っていますね。めちゃめちゃ持ってます。

逆に、過去の名機だって、その時にシンプルにいいと思って作ったものですよね。その再現をするというのが、業界全体としては大きなテーマかもしれないですけど、古いビンテージの再現だけでは未来がないですよね。

そういう意識からamPlugMV50を作りました。

昔からある家庭用のアンプはスタジオにあるアンプとは別物で、スタジオに初めて行った時に違いが大きすぎて、音が作れないですよね。amPlugMV50はスタジオやライブハウスにあるアンプに切り替えた時にも違和感がない、移行しやすいレベルを狙っています。

また初心者でも弾き易いよう配慮しつつ、特化し過ぎるのではなく、プロが弾いても「おっ」と思えるような音を狙って作っていますよ。

レンタルでは、どのような点に注目して欲しいでしょうか。


JAM²
に掲載を検討しているものとしては、エフェクターを考えています。

例えばこれは新設計の真空管回路で、あえてTS808に音を似せて作ったオーバードライブですが、オリジナルとは全く別のアプローチで、真空管や回路固有の特長があるので、その違いを体験して欲しいと思っています。

LCAでは)いかに似ている音を作るかでなく、超えるようなモノを提供したいと思っています。ネットで落ちている回路を拾って、何年の音を再現して、といったことは面白いとは思わないんですよね。やはり人とは違う、新しい音を作ることを目指したいです。

現在上述とは異なるエフェクターを掲載中(202012月時点)

我々はただモノを売るのではなく、作り手の想いを伝えたいと思っています。音楽は全身で音を浴びて、体感しないとわからないものだと思っています。先ほども(真空管ギターアンプ ROCKET)弾いてみて、体で音を聞いて、違いを感じました。

それはそうですよね。
最近ビンテージの値段が上がっていて、楽器を転売目的で買う人もいるけど、それは本質ではないですよね。

私たちも、それならJAM²に掲載して多くの人に使って欲しい、体験して欲しいと思っています。

最後に、愛用機材紹介をお願いします

バンド活動でよく使うギターはIbanezSシリーズ(7弦)、Gibson SGMusicMan7弦(ジョンペトルーシモデル)ですね。アンプはJCM800をハイゲイン化したものや(自作)、Mesa Boogie Rectifier(改造)です。

ペダルは、アンプを改造してしまうのでほとんど必要ないですね(笑)。ワウとボリュームペダルは使っています。

空間系はウェット専用のラック、パワーアンプ、スピーカーを分けていて、そちらでやることが殆どです。バンドでは使いませんが、やはりTelecasterFender BassmanDeluxe Reverb等は、よく弾いています。

ありがとうございました!

《撮影・取材協力》

Lee Custom Amplifier

〒168-0073
東京都杉並区下高井戸1-15-10柏木ビル5F
Mail:leecustomamp@gmail.com
https://www.leecustomamplifier.com/

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